何よりもクリニックのサポート体制に注目ブログ:20年06月06日
あれはわしが小学3年生の秋、
窓を閉めて寝る季節のことだった…
母は夕方9時から10時の間に自分の部屋にこもり、
「決して襖を開けてはいけない」と言った。
わしはそれに従った。
だけど、それにしても、
一体、母は何をしているのか?
なぜわしは見てはいけないのか?
何か秘密でもあるの?…
そのうちだんだん妙な疑惑と不安がのしかかってきた。
もしかして、
母は「鶴の恩返し」に出てくる鶴ではないか?
隠れて織物を織っているのではないか?
実は「雪女」で、襖を開けたら、
真っ白の風にくるまれ、消えていくのではないか?
わしは、そんな化け物から生まれたのか?
怖いやん…めちゃ怖くて、泣きそうやん…
こんな秘密を持つなんて、
きっと母はわしが嫌いなんだ、
実のムスメじゃないからだ。
わしはなんてかわいそうなムスメだ。
…泣きたくなって、襖を開けてしまった。
すると、母はなんと腹筋体操の真っ最中!
「こら、開けたらあかんて言うたやん」
もうすぐ体操会で、
母は、競争に勝つために特訓中なのだった。
「あんたがおったら集中でけへんから、ひとりでやりたかったのに〜、
もうええわ。やめよっ!」
と、食卓に来てお茶を飲んだ。
そこで、べたべたとくっつく、
しけたしょうゆのあられを一つずつ5本の指先につけ、
指をなめずに食べた…
これ、母とわしのお気に入りの食べ方。
「いつものことやけど、こうして食べたら、おいしいなぁ〜」
と笑う母。
で、わしは5本の指を寄せて、
5つのおかきを同時にクチに入れるという技を極め、
母の絶賛と大笑いを得たのだった。
こんなことで絶賛してくれるのは実の親以外あり得ない。
間違いなくわしは母のお子様だ!
すごく嬉しくて、そして、涙がとてもしょっぱかった。
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